初対面で好印象を残すには？ 見た目や話し方、振る舞いのポイント

初対面の印象は、その後の関係性を左右する大切な要素で、ビジネス、恋愛、友人関係のどの場面でも、相手に好印象を与えられるとスムーズなコミュニケーションが生まれます。
第一印象は見た目や話し方、振る舞いのちょっとした違いで大きく変わるものです。

今回は、初対面で好印象を与えるために意識すべき基本的なポイントを紹介します。

第一印象はどうやって決まる？

人は初めて会った相手の印象を瞬時に判断し、この印象はその後の関係性を決定づけるほど強い影響を持つ可能性があります。
第一印象は論理的な思考ではなく、本能的な判断によって決まる部分が多く、それはわずか数秒程度といわれているのです。

その判断材料は、大きく分けて「見た目」「話し方」「話の内容」の3つの要素によって決まり、これは「メラビアンの法則」というものに当てはまります。
特に影響が大きいのは「見た目」で、全体の55％を占め、服装や髪型、表情、姿勢などが、相手の印象に大きく影響します。
次に重要なのが「話し方」で、38％の割合を占めており、声のトーンや話すスピード、言葉の強弱などが、相手の感じ方を左右します。
そして、意外にも「話の内容」は7％ほどしか影響しないとされているため、初対面で良い印象を与えるには、見た目と話し方を意識することが大切です。

見た目で相手に好印象を与えるために意識すべきポイント

前述したように、第一印象の多くは視覚的な情報によって決まります。
服装や髪型、姿勢といった外見の要素は、言葉を交わす前に相手の無意識に働きかけるため、印象を良くするには意識的に整えておきましょう。

場面に合った清潔感のある服装

服装は、その場の雰囲気や相手の期待に合ったものを選ぶと、好印象を与えやすくなります。
ビジネスの場では、清潔感のあるシンプルなスーツが基本となりますが、カジュアルな場面では、堅苦しすぎないけれども品のあるスタイルが求められます。

大切なのは清潔感とシーンに合ったバランスで、意識したいのはシワや汚れのない状態を保つことです。
どれだけ高価な服を着ていても、シワが寄っていたり、汚れがついていたりすると、だらしない印象を与えてしまいます。
アイロンをかける、服のメンテナンスを怠らないといった基本的なケアを心がけると、相手に与える印象が大きく変わるでしょう。

落ち着いた色合いの服は誠実な印象を与えやすく、ビジネスの場ではネイビーやグレー、ベージュなどが好まれます。
明るい色を取り入れる場合は、ワンポイントで使うと洗練された雰囲気になります。

また、靴やバッグといった小物にも気を配ると、全体の印象が引き締まります。
汚れた靴や、くたびれたバッグは、細部まで気を配らない性格だと見なされることがあるため、定期的な手入れが大切です。

髪型や肌の手入れで変わる印象

髪型や肌の状態は、顔全体の印象を決定づける大きな要素になります。手入れが行き届いていると、清潔感があり、爽やかで魅力的な印象を持たれやすいものです。
逆にどれだけ服装が整っていても、髪がボサボサだったり、肌が荒れていたりすると、不潔な印象を与えてしまいます。
髪型はシンプルで整ったスタイルを心がけると好印象を与えやすく、特に髪が長い場合はしっかりと手入れされているかが重要です。
パサつきや寝ぐせが目立つと、だらしなく見えるため、トリートメントやスタイリングを適度に行うと良いでしょう。
短髪の場合は、伸びすぎた部分を定期的に整えておくと、清潔感のある印象になります。

また、スキンケアを怠ると、乾燥やテカリ、肌荒れが目立ち、清潔感を損ねる原因になるので、日頃から洗顔や保湿をしっかり行って肌を整えておきましょう。
肌が健康的で整っていると、顔全体の印象が明るくなり、相手に好印象を与えやすくなります。

さらに、長い爪や手入れされていないヒゲも、不衛生な印象を与えるため、こまめに整えることが求められます。
手元は意外と目につく部分であり、握手をする場面などでは特に注目されやすいので、爪の手入れは日頃から意識しておくと良いでしょう。

自信を演出する姿勢と歩き方

姿勢や歩き方も相手に与える印象を大きく左右する要素で、背筋を伸ばし、堂々とした姿勢を保つだけで落ち着いた印象を与え、信頼感を持たれやすくなります。
逆に、猫背やだらしない歩き方をしていると、自信がなさそうに見えたり、頼りない印象を持たれたりする可能性があります。

正しい姿勢を意識するには、肩を開いて胸を張ることが大切です。
肩が前に出てしまうと、気弱な印象を与えてしまうため、肩甲骨を寄せるような意識を持つと、自然と姿勢が整いやすくなります。
座っているときも、背もたれに寄りかかりすぎず、適度に背筋を伸ばすと落ち着いた雰囲気を演出できるでしょう。
また、ゆっくりとしたリズムで歩くと落ち着いた雰囲気を出せ、余裕のある印象を持たれやすくなります。

話し方で相手に安心感と信頼感を与えるには？

第一印象を決める要素として次に重要なのは「話し方」です。
声のトーンや話すスピード、言葉の選び方によって、相手が受け取る印象は大きく変わります。

落ち着いた話し方とトーンで好感度アップ

話すスピードや声のトーンは、相手が受け取る印象に大きな影響を与えます。
早口で話すと、緊張しているように見え、せっかちで余裕がない印象を与えがちなため、ゆっくりと落ち着いたスピードで話し、相手に安心感を与えて余裕のある雰囲気を演出しましょう。
適切なスピードで話すには、普段は一拍置いて話すことを意識し、重要なポイントを伝える際は、意図的にゆっくり話すと相手の理解度が上がります。

声のトーンは、高すぎると軽薄な印象を与える場合があり、逆に低すぎる声は暗くて無愛想な印象を持たれやすくなります。
適度な低さで落ち着いた声を意識すると、安心感や信頼感を生みやすくなり、特に語尾をしっかり発音すれば、丁寧で穏やかな印象を与えられるでしょう。
また、声の大きさも印象を左右し、小さすぎる声では自信がないように見えます。
反対に、大きすぎる声は威圧感を与えてしまう可能性があるため、相手が心地よく感じる音量を意識することが大切です。

笑顔と相槌の使い方で親しみやすさを演出

会話の中で笑顔や相槌を使うのは、相手の安心感を高める上で効果的です。
笑顔のポイントは、口角を自然に上げ、目元を少し緩めると自然な表情になります。

相槌は、相手の話をしっかり聞いていることを伝えるのに欠かせませんが、単調な「うん、うん」だけではなく、バリエーションを持たせると、より自然に聞こえます。
「そうなんですね」「なるほど」「それはすごいですね」と、頷きながら相槌を打つと、相手は「しっかり話を聞いてくれている」と感じ、会話がスムーズになります。
相槌を打つ際には、しっかりと相手の話の内容に合わせることが大切です。

名前を呼んで相手に好印象を残す

会話の中で相手の名前を呼ぶのは、無意識のうちに親近感を生む効果があります。
人は自分の名前を呼ばれると、「この人は自分に興味を持っている」と感じやすく、適度に名前を繰り返すと相手に良い印象を与えやすくなるのです。
例えば、初対面の挨拶の際に「〇〇さん、はじめまして」と名前を添えるだけで、より丁寧な印象になります。
その後の会話でも、「〇〇さんはどう思いますか？」と名前を交えて質問すると、自然と会話が弾みやすくなり、相手の記憶にも残りやすくなるでしょう。
ただし、名前を多用しすぎると、不自然に感じさせてしまうため、注意して下さい。

自分の意識次第で初対面が好印象に変わる

初対面の印象は、その後の人間関係に大きな影響を与えます。
どのシチュエーションでも第一印象を良くするポイントは、「相手に安心感を与えて心地よく会話すること」です。
第一印象は特別な才能がなくても、話し方や振る舞い、服装を少し意識するだけで、誰でも向上させられます。
ぜひ、これまで意識していなかったポイントを見直し、初対面で良い印象を与えられるように心掛けてみて下さい！