「やる気を引き出すって何だろう?」

山田佐由美さん(48歳)
映画/音楽関連会社勤務/(社)日本コーチ連盟公認アカデミーコーチ

【第8期CP応用コース修了】

山田さんは、コーチングを学び続けることで、以前とは違ったコミュニケーションをとっている自分に気づくことがあるそうです。周囲の人間関係を豊かに感じることができるような社会に近づくために、コーチングを伝えていきたいという山田さんの思いをご紹介いたします。

コーチングを学んでみようと思ったきっかけは何ですか?

年齢とともに職場では、上司と若者たちとの「意思の確認」役?みたいになっていたり、プライベートにおいても個人的な相談などされたりと、人の話を聴く機会が多くなり、もともとカウンセリングのような1対1での対話技術のようなものに興味があったこともあって、友人から「コーチング」というものがあると聞いたときに「やる気を引き出すって何だろう?」と興味がわき、最初は本当に新しいものを知りたい興味で学び始めました。

受講前、「コーチング」についてどのようなイメージや解釈をお持ちでしたか?

コーチングは、コーチとの会話によって相手(自分)のパフォーマンスを上げることができる…極めてポジティブな思考の会話というイメージを持っていましたが、受講前は「コーチング」についての詳しいことは、ほとんど知りませんでした。ただ、会話を通じて、相手のやる気を引き出す…ということぐらいでした。

その意味としては、コーチの関わり行動によって、「相手を何とかできる」という相手に対して使う技術だと思っていました。

インストラクターを目指すに至った動機について教えてください

コーチングを学んで自分なりにコーチングの良さを実感していたので、周囲の人に自分のこれまでの学びを伝えたいと思ったときに、言葉として伝えることが難しいと感じました。コミュニケーション技術であるコーチングなのに、そのコーチングがいいと思った仕組みを説明できない自分自身に納得がいかなかったので、もう少し踏み込んだ学習をしてみようと思いました。

継続的に学び続けるなかで、CP受講当初やCP修了時をふりかえった場合、ご自身やご自身のコーチングがどのようなものになりつつあるでしょうか?

受講当初や修了時は、自分の中に新しいものが入ってきた感じで、まさに新鮮な空気を吸ってちょっと気持ちが楽になった感覚がありました。

しかし、新しいだけに意識をしないとすぐにもとに戻ってしまうということにも気づきました。筋肉のようなもので、常に筋肉を意識した日ごろのトレーニングをしていると、いつの間にかちょっとずつ筋肉が鍛えられているのと同じように、コーチングも継続的に学び続けていると、何気ない普段の生活の場面でも以前とは違うコミュニケーションをとっている自分に気づきます。コーチングを学び続ける中で、これまではなかった新しい筋肉がついてきているようです。

ご自身にとってのコーチングの魅力について教えてください

一つの物事でも、見方は一つではなくいろいろな可能性を持っている。1人の人の中でもその多様な可能性に気づくことで、その人の可能性は広がるし、またそのような人が複数集まれば世界が広がると感じます。面白いのは、それを感じるために特別な物は必要なく、ただ誰しもが持っている個性を活用して、可能性を広げていくということです。セルフコーチングもいいのですが、他者とコーチングというコミュニケーションを取る、いたって生身の感覚も魅力の一つです。

今後の展望について教えてください

電子メールの発達や、情報の電子化などによって、ちょっと前と今とでは、人との会話が随分少なくなっているように思います。しかし、そこにいるのは個性豊かな人の存在です。人とコミュニケーションを取ることが、新たな自分の発見につながったり、周囲の人間関係を豊かに感じることができるような社会に近づくために、コーチングを伝えていけたらいいだろうな〜と思っています。

そのほか気づきや学びについて自由にお書きください。

コーチングは「個性」に焦点を当てて学んでいきます。その取り組み自体は、これまでは意識をしていなかったことに意識をしたりと、時にハードなもので刺激的でした。自分自身に改めて気づくことがありましたし、気づかせてくれたコーチングそのものももちろんですが、その時に出会った仲間からも刺激を受けました。

コーチング同様、コーチングを通じて出会えた人の輪も大切にしていきたいと思っています。